漁師飯に感動!

漁師飯に感動!

北海道の阿寒湖の漁師さんを撮影するため、まだ春がきたばかりの阿寒湖に行ってきました。FLYING APARTMENTの運営会社は映像部門がスタートしています。

誉さんのつぶやき

この時期の漁師さんの仕事場は、一般の人が入れない太古のままの森の中。

誉さんのひとりごと

阿寒漁協の漁師さんは、本当に多彩な仕事をします。船に乗ってのわかさぎの漁、雨鱒の漁。冬は凍った湖をスノーモービルで移動する、真っ白い森を日が昇る前にぶっ飛ばして漁場に行く。

ワカサギを釣る観光客のためのテントの設営や釣り道具のセットをし、釣った魚を美味しく料理することもできる。

大工仕事も、発電機の修理も何でもこなす。養殖業もする。誰もが指示されて動いていない、無言でそれぞれが的確に働くのです。本当に見事な動きです。

誉さんのつぶやき

誉さんのひとりごと 阿寒の漁師

 今回は4月のワカサギを採卵して人口受精させる大事な仕事を撮影させてもらいました。受精卵を安全な生簀で孵化させ、効率の良い大きさになるまでより自然に近い形で守り、湖にもどす作業なのですが、この採卵のできる時期は長くても10日間です。

採卵に関しては映像ができてからご紹介するとして、今回は「感動の漁師飯」について書きます。

朝7時半に集合して作業場に向かいます。そこまでの道はすごい凸凹道で、私が乗せてもらったジムニーはふざけてるのか!と思うぐらいにボンボンと跳ね、人生で初めてシートベルトの必要性を感じたのでした。笑

無駄のない動きで無言で働く漁師さんの傍で、できるだけ邪魔にならないように動くのは、慣れていない私にとっては緊張の時間。カメラマンの助けにもならないといけない。そのような集中した空気の中、お昼近くになると2人の漁師さんが採卵の作業を止め、魚を捌き始めます。わ〜〜!お昼ご飯だ!とワクワクしました。
誉さんのひとりごと

 丁度お昼になると一斉に道具は片付けられ、綺麗に掃除してから休む。これも手早くて関心する光景でした。

誉さんのひとりごと

ワカサギは雄を選んで一匹一匹きちんと下処理し、その日の漁の網にかかってしまった余分な魚を捌きます。

誉さんのひとりごと

私のいた日は、桜鱒・虹鱒・ウグイ・ワカサギ。(↑桜鱒)

(↑ウグイ)
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 (↑カットしているのは虹鱒・お皿は左から虹鱒・ウグイ・ワカサギの刺身)

ササッと準備されたテーブルには、刺身のほか鹿肉の焼き肉も!

ワカサギの刺身は初めて食べたのですが、コリコリして高級料理店のサヨリの刺身より美味しい!もちろん天ぷらは鉄板!新鮮でサクサクして最高!

誉さんのつぶやき 漁師飯
誉さんのひとりごと

 

ウグイは鱒狙いの釣り人には、ウーちゃん釣れた。と少し小馬鹿にされてしまう魚なのですが、この水温の低い時期の阿寒湖のウグイの刺身は、鯛とハマチを合わせたような味。とても淡水魚とは思えない。甘くてとても美味しくて驚きました!

 サクラマスはトロッと舌で溶けてしまうような上品な脂。興奮して写真撮り忘れました。虹鱒も全く癖のない美味しさです。

これでもか!と北海道でしか採れない山ワサビをおろして食べる。昆布醤油で豪快に食べるのです。

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緑色のわさびとはまた違った風味で食が進みます!

そして、この時期の北海道の人の大好物、アイヌネギ(行者ニンニク)の天ぷらも絶品でした。お土産で瓶詰めの醤油漬けを食べたことはありましたが、全く違う生の野草の甘みと香りでした。

誉さんのひとりごと

もう、北海道の底力を感じた時間。贅沢な漁師飯に感謝感激です!夜に食していたら間違いなく大酒飲んでいたことでしょう。(笑)

 

大きな自然の動きの中で生活させてもらうと、ものごとのの捉え方が変わってくる自分に気が付きます。

それは都会に帰って仕事をする時にも、フライフィッシャーとして釣りをする時にも活かされると感じています。

連れてきてくださり、ありがとうございました!

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余談ですが、辺りにたくさん生えている蕗の薹を喜んで摘んでいると、「ここの蕗の薹は動物が沢山いるからだめだ。捨てれ!」と言われました。

なるほど、キタキツネも鹿も普通にいた。熊の足跡もあった。特にキタキツネの病原菌エキノコックスが怖いことをよく知っている。

誉さんのひとりごと

 (慣れて近づいてきて可愛いけど決して触れてはいけないキタキツネ)

私は言われた通りにして、もっと街に誓い場所の蕗の薹を摘んで帰りました。帰宅して、てんぷらと蕗味噌そして漁師さんに教わった茹でた蕗にシーチキンと和えるを作って堪能したのでした。

 

 

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★今回は獲れた場所、時期、水温、採卵の時期などを考慮した、漁師の経験に基づいた魚の生食でした。刺身などの生食にする際はご留意ください。

登場した魚・植物

1:わかさぎ 学名:Hypomesus nipponensis 海で成長して秋に河川に上り産卵するものと、湖などに陸封されたものがいる。主な産地は北海道、茨城県、滋賀県など。非常に美味であり、人気がある。海で獲れるものはチカ。

2:ウグイ 学名:Tribolodon hakonensis 淡水魚 東京、琵琶湖での呼び名。鵜がとらえて食べる魚が名前の由来 関東ではまったく流通しない。春の水温の低い時に食すのが良い。

3:桜鱒(サクラマス) ヤマメの降海型。学名:Oncorhynchus masou masou 英名:Masu salmon,Cherry salmon 地方名:ホンマス、マス、クロクチマス、クログチマス、ママス、イタマス、カワマス、イチャヌイ、チチャニウ(アイヌ語)

サケ科魚類としては体高があり尾柄は細い。北海道から東北地方、日本海に多いが鹿児島県でも捕獲されることがある。国外では千島列島、サハリン、カムチャッカ半島の南部、オホーツク海、沿海州、朝鮮半島の沿岸にも分部する。サケ科の中では分布範囲は最も狭い。

4:虹鱒(ニジマス) テツガシラの陸封型。学名:Oncorhynchus mykiss 英名:Rainbow trout カルフォルニア南部からアラスカ南部、カムチャッカにかけて分布養殖に適するので19世紀ごろからヨーロッパ、アジア、北米のほぼ全域、南半球のチリ、アルゼンチン、ニュージーランド、オーストリア、南極に移植された。

 5:山ワサビ 山わさびは暖かい地域では辛さがぼやけてしまうため、北海道を中心とした寒い土地で栽培される。ビタミンやミネラルが豊富。エネルギー生産に関わるビタミンB1や代謝に関係するビタミンB2、皮膚や粘膜を健康に保つビタミンCなどが含まれている。辛み成分であるアリルイソチオシアネートは、唾液や胃液を分泌する効果があり、食欲が増すとともに消化を助けてくれる。血液をサラサラにする効能もあり、動脈硬化や高血圧などの予防・対策に効果的。また、殺菌・抗菌作用もあり、生ものに添えられているのは食中毒予防の一つ。解毒作用があると言われ、発がん性物質を無効化する効果を期待できると言われている。

6:アイヌネギ ネギ科ネギ属の多年草。行者にんにくは、修行僧が食べていたことで「行者」、臭いがニンニクにいていることからこの名がつけられた。北海道の先住民族アイヌの人たちが好んで食べていたことから、北海道の地元では「アイヌネギ」とも呼ばれますが、いずれも同じもの。体に良い健康成分や疲労回復、ダイエット効果が得られる成分が豊富。その筆頭が「アリシン」。アイヌネギには、ニンニクのおよそ4 倍ものアリシンが含まれています。アリシンは強い抗菌・抗カビ作用をもち、強力な殺菌作用と共に疲労回復に欠かせないビタミンB1 の吸収を助ける作用もある健康成分。

7:蕗の薹 

北海道では雑草のようにその辺に生える。道路脇や歩道、公園や緑道、至る所にたくさん芽を出している姿を見ることができる。北海道の熊(ヒグマ)は冬眠から覚めるとまずフキノトウを食べるのだそう。クマにとっては重要な食料源。春の味覚。

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