私はフライフィッシングを始めて5年。毎年、6月または10月に北海道の阿寒湖へフライフィッシングに向かいます。
私にとっては修行。勉強。日が昇る前から沈むまで、風向き、流れ、魚の行動などなど、自然を読み解く時間。レジャーとは意識が違います。
行く前はキャスティング(竿の振り)練習、毛鉤(羽などで作る偽物の餌)も巻く。もう釣りの前は寝不足が続きます。
今季はなかなかフライフィシングに行くことができない忙しさなのですが、行きたい〜!と思いながら時折、阿寒湖で沼にハマったことを思い出します。
6月のある日、釣り場の探索で西側の岸へ渡船で着けてもらいました。奥は熊のいる森。水辺を淡々と歩いていると、前に歩いていた師匠の歩き方がおかしい。変だな〜と思いながらも歩いていると、どんどん自分の足が沈んでいく。え!!!と思っていると、きゅ〜とひざ下までが泥に吸い付かれたようにみっちりとはまる。
初めは笑っていたけど本当に抜けなくて、パニックになりそうだった。
遠くにいるベテラン師匠が、抜くこつを伝えてくれるけど、片足抜くのに10分ぐらい。次足下ろすとまた10分。進まない。気が遠くなる。体力の消耗。
あーそう言えば先ほど通った森のふちで、漁の綱に絡まって死んでいる鹿を見た。体力消耗した果てだろうな…そんなことが頭をよぎる。
そう、阿寒湖は阿寒摩周国立公園。厳しく管理され日本でも最も原生的な自然が残る場所の1つです。
助けに来てもらっても、来た人が同じ状態になる。自力で脱出するしかないのは理解してる。
結局1時間以上経って森へ回り込んだ師匠が、倒れた木を探して投げ込む。木の浮力を利用する考え。何本かの木を利用して、何とか固い地盤の森へ脱出できたのでした。
本当に本当にホッとしました。沢用のウェーディングシューズを履いていたので、脱げなかったことが良かったです。
が、所々に同じ様な沼があるので、とにかく湿った場所は回避して足を入れない。気を抜かない。先を見て歩く。
沼でハマらない歩き方を教わったけど、私は二度と沼のそばを歩かない!いざとなった時は、大の字に寝転んで転がるのが良いと言われたけど、理論は理解できる。でもハマっているのに、さらに沼に寝転ぶなんてそんなこと果たしてできるだろうか?
森や林の水辺でフライフィッシングをしていると、あー私、このために生きてる!くらい思っているけど、危険を先に察知して回避する。落ち着くこと。大事だな〜とつくづく思い知らせれた出来事でした。
迎えに来てくれた船が見えた時は、本当に本当にホッとしたのでした。大事な人生の勉強になりました。
でも、フライフィッシングは楽しい。私はまた釣りに向かうのです。
次の日はケロッとフライフィッシングに向かう。
釣った雨鱒。【これはプロカメラマンでもありプロのフライフィッシャーであり、魚を取り巻く環境の研究者でもある佐藤成史さんが撮ってくださったもの。2023年初夏号のFlyFisher誌 岩魚曼荼羅という特集にも掲載された心に残る可愛い雨鱒】
そして昨年の10月
【印象に残った魚だけを撮ることにしています。手を冷やして触るが鉄則】
使うフライはいつも自分で作った(巻いた)ものを使います。
フライフィッシングはやめられない!
今年もそろそろ渓流の解禁です。楽しみですね。
↑こちらもどうぞ 覗いてみてください。
★10月北海道のフライフィッシング_ホワイトアウトから虹@阿寒湖
↑こちらもどうぞ
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★★筆者、誉さんがデザインした、「洗える革のバブーシュ」フライを巻くときに履きたいとイメージしました。ご覧いただけたら嬉しいです。
※撮影に使ったのは、誉さんの私物のバイス「The Cottarelli Vise」イタリアの職人Mr. Franco Cottarelliによる、斬新なアイデアから生まれた革新的な究極のバイスです。
このバブーシュはナチュラルレザー豚革です。本革なのに洗えます。
実は日本の豚革はほとんどが東京産。しかも90%が墨田区産です。
豚革は、私たちが食べた豚肉の残り物を革にしているので、革のためだけに動物を傷つけないサスティナブルな素材として見直されています。
そして毛穴が3本あるので通気性が良く、肌に近いところに使うにはとても適した素材です。更に洗える機能を付加しているので私たちFLYING APARTMENTのバブーシュにはとても合っています。
そんな素材でバブーシュやサンダルを作りました。ワンランク上の本革の室内履きです。しかも革から縫製まで日本製なので高品質な仕上がりです。
中敷のクッションに高反発ウレタンを使用しているので履き心地がふんわりして、そして歩きやすく、床をあるいてもパタパタと音がしません。
革なのにさっと手洗いでき、清潔感が続きストレスを感じにくい室内履きです。
ジーンズのような経年変化を楽しめる革です。
山形の足袋を縫う技術で一点一点ハンドメイドされています。
その仕上がりの美しさにうっとりしてしまう程です。